雪のくだけし
2006-11-17


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 今日も、学校から中央高速で山小屋へ行く。7時に出て、途中談合坂で夕飯を食べ10時に着く。川越に帰ると夕飯を食べてだと9時にはなるから一時間余分にかかったことになる。1
時間しか違わない。今日から冬型さすがに寒い。部屋の中は6度である。それでも例年よりは暖かい。薪ストーブを焚くと部屋の中はいっぺんに暖かくなる。

 部屋にはいるとチビが少し興奮する。こっちはいろんな獣のにおいがするので、猟犬の血が騒ぐのかも知れない。体は小さいがチビは一応柴犬だから猟犬の血を持っているのだ。
 ナナはからかったりするとのってきて遊んでくれたが、チビはまだそこまでいかない。チビと一緒に騒ぐとチビは驚いて後ずさりして逃げ出す。人間と一緒にあそぶことにまだ慣れていないのだ。そこが寂しいところだ。

 中国では狂犬病の取り締まりで当局がかなり犬を始末したらしく、ペット愛好家がでデモ騒ぎを起こしたという。特に雲南ではだいぶ犬を処分したらしい。雲南に調査に行くと、村では犬が放し飼いだから時には恐い時がある。かまれたという話もよく聞く。狂犬病は確かに恐い。でもだいたい少数民族が飼っている犬はおとなしく外来の客に無関心でいつも寝そべっていた。村の一員としてそれなりの役割を持って存在しているようだった。やはり都会で中途半端に飼っている犬が問題なのだろう。もともと犬の肉を食べる文化を持つ国だから、犬はペットではなく家畜という意識がまだ残っている。それに中国は何かを決めたら徹底してやるところだから、かなりの犬が殺されたんだろうなあと思う。中国人がデモをするくらいだから相当だったのだろう。中国の犬に同情する。

 正岡子規の歌集と万葉集を少し読む。万葉集104の藤原夫人の歌「わが岡のおかみに言ひてふらしめし雪のくだけしそこにちりけむ」はけっこういい歌であることを発見。天武天皇の「わが里に大雪ふれり〜」への返歌だが、「雪のくだけし」はなかなか言えるものではない。文字通りとれば神が降らした雪崩のような雪ということになる。くだける雪とはとにかくすさまじい雪であることは確かだ。考えようによっては恐い歌だ。

 まだ11月だが、大雪のつもりで

    雪は砕け女は男を待ちにけり

    犬を喰う海の向こうも冬にいる

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