2007-02-04
現在の高度資本主義社会が女性に押しつけているのは、第三次産業の生産を担う労働力のほかに、消費社会を支える人間の欲望を刺激する役割である。現代社会では美やエロスのイメージを女性は過度に負わなくてはならなくなっている。エステ産業はその意味で必需品である。とすれば、女性をいかに家庭に閉じこめないかが、現代産業構造がすすめる対女性戦略である。現代の産業構造は、女性に子どもを産んでもらっては困るのである。だが、そうすると少子化がすすみ、消費層の減少を招き産業そのものを衰退させてしまう。このジレンマに日本の社会は深刻にとらわれている。
少子化は、われわれが依拠している産業構造が必然化しているという面がある。経済通として有名な柳沢大臣が、こんなにことに気づかないようでは情けない。この人は早く政治家を辞めた方がいい。
それにしても問題は複雑だということがわかる。現代の産業構造に乗っかってしまう限り、女性の社会進出は女性の自由を保障しない。が家庭に入り子どもを産めばいいという話ではない。といって次の世代を切り捨てた上での個人の幸福追求はその個人を幸福にはしないだろう。公的にこうだという解決はないが、本当は誰もが生活の中で突き当たり悩みながら解決していく問題でもある。願わくば馬鹿な政治家がその邪魔をしないことだ。
豆撒きの声が聞こえし路地の跡
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