2015-04-01
ついに四月になったが、今年の前半は私にとって試練の時期だった。母の死と弟の施設への入所は前のブログに書いた通りであるが、実は、書いていないことがもう一つあった。私の健康問題である。
去年の十一月に定期検診を行った。その結果が12月に来た。その結果は、私を打ちのめすのに充分だった。まず、肺に小さな陰があるので要検査とある。さらに、前立腺癌の検診で、PSA値が4.5と出た。3.5が基準値だから、癌の可能性がある。これも要検査である。ダブルパンチである。
肺のCT撮影を一月に慈恵医大で撮ることになり、正月は、いよいよ私も癌かと、わるいことばかり考えて過ごした。最悪は肺癌と前立腺癌。これはないよな、と思いつつ、全部無罪放免というのも虫が良すぎる、どっちかに捕まるかも知れない、が、捕まるなら、前立腺癌にして欲しい。こっちは初期ならほぼ治癒すると言われているし、などと根拠もないことをあれこれと思い巡らしていたのだ。
一月に入って正月明けに早速、肺のCT撮影。一週間後、おそるおそる医者に結果を聞きに行くと、何もなかったとのこと。どうも定期検診のレントゲンは、精度が低く、ほんのちょっとでも陰影があると、見逃したときのリスクを恐れ、要検査という報告をするらしい。インターネットで調べたところ、検診の結果肺に陰らしきものがあると言われた人のなかで、実際に肺がんがみつかる割合は8パーセントであるという。しかし、その8パーセントに入らない保証はないから、誰もがびびるのである。
さて、肺がんの恐怖からは解き放たれたが、前立腺癌が残っている。かかりつけの医者で2月に血液検査をしたら、PSAの値が4.9に僅かだが上がっていた。これはどうも怪しいということになった。折しも、同じ歳の友人が前立腺癌だとわかり治療を受けるという話を聞いた直後である。彼も検診で4.7が出たという。3ヶ月後に6に上がっていて、前立腺に針をさして組織を取る生検を行い、がん細胞が見つかったという。その話を聞いていたから、私はほとんど覚悟した。
そこで前立腺癌についてかなり調べた。PSAの値が10までの場合、癌の可能性は実は3割程度だという。前立腺肥大でもPSAの値は高くなる。私の場合、確かに夜中にトイレに行く回数は多い。従って、冷静に考えれば前立腺肥大の可能性の方が高い。が、その癌になる3割に入る可能性は、肺がんの確率よりかなり高い。こっちはまぬがれないだろうという根拠のない予感があって私はほとんど前立腺癌を覚悟した。
かかりつけの内科に泌尿器科で説密検査を受けるように勧められ、インターネットで探して、田町駅前の泌尿器科に行った。まず、直腸からの触診、音波による検査で、前立腺肥大であることは間違いないと言われた。ただ、癌の可能性がないわけではないという。そこで、今度はMRIの検査をすることになった。その結果、どうもここんところの色が違うんだよな、と医者。つまり正常ではないと言うことらしい。癌ですかと尋ねると、前立腺肥大の可能性もあるから、という答え。はっきり言わない。
とりあえず、肥大の薬を出すからそれを一月飲み続けてもう一度血液検査をしてPSAの値を見ましょう、ということになり、血液検査を、弟を施設に入れた次の日、3月26日に行った。値が下がっていなければ次に生検で、その結果を受けて癌ならば、手術か、放射線治療かという選択をすることになる。ちなみに友人は重粒子線治療という最先端治療を受けた。これは三百万円かかるそうで、彼は癌保険にはいりオプションに最先端治療を入れていたので保険がきくという。ちなみに私は癌保険には入っていない。
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